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津田直 写真展『On the Mountain Path』

6月27日からGallery 916にて津田直 写真展『On the Mountain Path』が開催。
本展では、ブータンでチベット密教の原点や信仰の在り方に迫ったシリーズ『REBORN(Scene 3)』、スイス・ヴァレー地方で千年以上前からの人々の暮らしを支えてきた水路を追ったシリーズ『NOAH』。そして今春、フィリピン・ルソン島のピナトゥボ火山エリアを巡り撮影した新作『Puhu nin Amukaw』(アエタ族の言葉で「バナナの心」の意) の3シリーズから、厳選された42点が展示される。

 

 

<アーティストステイトメント>
人や動物によって踏み固められた山道をひたすら歩き、太陽が沈むように、限りある一日の力が尽きたところで足を止め、そこに眠り、朝を迎える。昨夏レジデンスでスイス・ヴァレー地方に滞在して以来、山中で過ごす日々が続いている。秋口には近年通っているブータン王国にて、チョモラリ・トレックに挑んだ。機材や食材、テントなど数百キロとなる荷を積み、アシスタントとガイド、コック2人に馬11頭、馬飼いの青年を連れての旅立ちだった。歩行から思考を開拓し、作られた地図を広げるのではなく、聳えるヒマラヤの高峰を眺めながら位置を定め、氷蝕のU字谷をゆく。今春、僕は新たなる旅に出た。向かったのは、フィリピン・ルソン島のピナトゥボ火山周域。そこは1991年に20世紀最大規模の自然災害とも言われた大噴火の起きた場所。果たして全ては失われたのか。行くとそこには、灰色の川の中に道が延びていた。

津田直

 

 

 

津田直(つだ なお)
1976年神戸生まれ。世界を旅しファインダーを通して古代より綿々と続く、人と自然との関わりを翻訳し続けている写真家。2001年より国内外で多数の展覧会を中心に活動。
主なシリーズに『近づく』(2001-2004)、『漕』(2005-2009)、『SMOKE LINE』(2008)、『果てのレラ』(2009)、『Storm Last Night』(2010)、『REBORN』(2010-)、『Earth RainHouse』(2012)がある。自然を捉える視線のユニークさと写真と時間の関係という古くて新しいテーマへの真摯な取り組みで、21世紀の新たな風景表現の潮流を切り開く新進の写真作家として注目されている。2010年、芸術選奨新人賞美術部門受賞。2013年より大阪芸術大学客員准教授、大阪経済大学客員教授を務める。作品集に『漕』(主水書房)、『SMOKE LINE』(赤々舎)、『近づく』(AKAAKA+hiromiyoshii)、『Storm Last Night』(赤々舎)、『SAMELAND』(limArt)等がある。
www.tsudanao.com

 

 

 

津田直 写真展『On the Mountain Path』
開催期間:2014 年 6月 27日 (金) 〜 8月 23 日 (土)
開催場所:Gallery 916
〒105-0022 東京都港区海岸1-14-24 鈴江第3 ビル 6F
平日 11:00 – 20:00 /土・祝日 11:00 – 18:30
休廊 日曜日・月曜日(祝日を除く)
入場料 一般 800円、学生 500円
http://www.gallery916.com/

 

 

 

 

 

 

June 18,2014

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