QUOTATION

ナチュラル・ボーン・タイポグラフィなスペインのデザイナー、“WETE”

text:Asako Tsurusaki

ROKEI 1984

 

エンジニアリングの教育で培った緻密さのおかげなのか、スペインのバルセロナをベースに、精度の高いアーティスティックなタイポグラフを作り続けるアーティスト、WETE。「言葉のコピーとシートだけを使った作品Handmade Posterは、”ハンドメイド”性にこだわった作品」だと語る彼にとって、グラフィックワークとは「手」を使って生み出される職人技なのだろう。彼がその個性を強く発揮するのは、幾何学的フォルムを使った作品。数学的なシンボルを幾何学的にアレンジしたフォント “Roke1984″や壁のグラフィティからインスピレーションを得たフォント”FAVELA free font”など、文字と形に対するオタクっぷりが半端ない。「一日一時間は世界中のグラフィックやタイポ・デザインワークを見ながら過ごし、そのアブストラクトな形からインスパイアを受けて自家充電しているんだ」と言う…。なるほど。

14歳のときにペインティング・グラフィティからスタートしたという彼のデザイナーとしてのキャリア。「それ以来、ずっと”色”や”フォーム”、そして”タイポグラフィ”っていうものと接してきている。その時の経験が僕の作品の基礎を作っているんじゃないかな」。国境を越えて活動している彼にとって、バルセロナという街はどういう意味を持っているのだろう?
「この街には、他と比べてアーティストも有名な人がいるわけじゃない。だけど天気が良くて海がある。だからこそ、この街の人たちがオープン・マインドでクリエイティブなんだと思う。だから僕はこの街をベースに活動しているんだ」。燦々と降り注ぐ太陽の下、潮騒を感じながら大好きなタイポグラフィ作りにせっせとはげむ…。なんともうらやましい環境だ。

 

http://www.wetecacahuete.com/

 

 

 

June 22,2012

Street Arts Paris - identity