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恵比寿映像祭2017開幕

年に一度、東京・恵比寿の地で開催される、展示、上映、ライヴ・イヴェント、トーク・セッション等が複合的に行われるフェスティバル「恵比寿映像祭」が2月10日より始まった。
第9回を迎える2017年のテーマは、「マルチプルな未来」。映像やメディア技術といった複製技術をともなう映像の特質と、その発達とともに個人や社会にもたらされている変化が指し示すものについて考えるプログラムとなっている。

なかでも注目したいのは、上映プログラムとして3回上映される「ダンスのマルチプルな未来」。ヨーロッパを中心に活躍するダンス研究者の中島那奈子氏がゲストプログラマーを務め、ダンスや振付の領域が広がっている現代においてヨーロッパの作家が作り出すマルチプルなアイデンティティと、ダンスと映像の関係を映し出す。振付家の作品から映像作家の作品まで、ヨーロッパで活躍する多種多様な国籍、ジェンダー、障がいなどのアイデンティティの差異をもクリエイティブに作品化するアーティストにご注目!

 

 

第9回恵比寿映像祭「マルチプルな未来」
会期:2017年2月10日(金)- 2月26日(日) 月休 10時から20時(最終日は18時まで)
会場:東京都写真美術館、日仏会館、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所 ほか
料金:入場無料 ※定員制のプログラム(上映、ライヴ、レクチャーなど)は有料
https://www.yebizo.com

 

上映「ダンスのマルチプルな未来」
会期:
2/14(火) 15:00
2/22(水) 18:30
会場:東京都写真美術館
料金:¥500(前売)/ ¥1,000(当日)
https://www.yebizo.com/jp/program/detail/04-08

 

 

作品内容:
1.メグ・スチュアート、ピエール・クーリブフ《サムウェア・イン・ビトゥイーン》2005/55分
現在、ヨーロッパで最も活躍するアメリカ人振付家の一人メグ・スチュアート。言葉や舞台作品を使わずに「映画と振付の間を模索」し、スチュアート自身の動きも「「壊れていく」。映像作家ピエール・クーリブフの実験的なフィルム・ ポートレート。

2.クレア・カニングハム、デール・コーレット《似ていること》2014/3分10秒
自身の歩行にも使う松葉杖を兵士が銃を扱うように集めバラしていく。2017年2月4−5日にKAATで来日公演も行った英国グラスゴーのクレア・カニングハムが、適切で均一な身体とは異なる「ダンス」する身体とは何かを問いかける。

3.ロニ・アズガド、バットシェバ舞踊団《ザ・ホール》2013/1分7秒
現在世界最高峰ともいえるダンサーの質を誇るイスラエルのバットシェバ舞踊団が作った舞台作品「The Hole」のトレイラー。監督は、バットシェバとの仕事が評価されイスラエル美術館に映像が収録されている女性映像作家ロニ・アズガド。

4.アディ・ハルフィン、バットシェバ・ヤング・アンサンブル《ホームアローン》2013/1分43秒
バットシェバ舞踊団の若手メンバーを、映像作家のアディ・ハルフィンが撮影したダンス・フィルム作品。きれきれのダンサーたちが、乾いて崩れかけた廃墟の中で、壁さえも通り抜けてしまう子供のようにのびのびと踊る。柿崎麻莉子も出演。

5.ミン・ウォン《コンタクトホープ》2010/22分
振付家ピナバウシュの舞台作品「コンタクトホーフ」は、カンパニー版以外にも、65歳以上版、ティーンエイジャー版があり、オリジナルに負けず面白い。この作品はバウシュ作品を基にしたベルリン拠点のアーティスト、ミン・ウォンによる映像作品。彼をとりまくベルリンアートコミュニティの人々が、「真正性」や「オリジナリティ」の歪みをユーモラスに暴いていく。

6.ハリル・アルティンドレ《ホームランド》2016/10分
爆撃後のアレッポ市街の様子や、シリアからの難民がベルリンになだれ込む様子がドローン撮影され、ファッショナブルでユーモラスにまとめられている。イスタンブールを拠点に世界の国際展で活躍中のアルティンドレを日本初紹介。本作は第9回ベルリンビエンナーレで発表された。

7.マリ・ラツェル、アードリアン・キュンツェル《煙に覆われた戦士》2014/2分53秒
荒野で布をまとったダンサーがカメラと戯れ、ファッションを見せるための身体の動きが織りなすダンスビデオ。ベルリン拠点の舞踏家・可世木祐子も出演している。ファッションブランドMADS DINESENがコミッションした本作は、ダンスフィルムフェスティバルを中心に数々の賞を受賞。

 

 

 

 

 

February 14,2017