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TOKYO DESIGNERS WEEK 2014、「ASIA AWARDSヤングクリエイター展」レポート

photo & text : kennkou matsudaira

デザイナー:岡本かずき 「東京五飯」

 

 

10月18日から11月3日まで国際的なクリエイティブイベント「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」が明治神宮外苑絵画館前で行われている。デザイン・アート・ミュージック・ファッションの4本を柱に構成されている本展示は24つのブースに分かれ、プロの作品だけでなく、有名無名関係なくクオリティーの高い作品が所狭しと広大なエリアに展示されている。会場は平日にも関わらず多くのお客さんで賑わっており、iPhoneで手軽に作品を撮影できるサービスや、出展者と気軽に会話ができるようなシステムがイベントの集客に役立っているに違いない。

数ある作品ブースの中でも若手デザイナー達の作品が飾られている「ASIA AWARDSヤングクリエイター展」の中から個人的に印象に残った作品をいくつかピックアップして紹介する。

 

 

デザイナー:岡本かずき
タイトル:東京五飯

赤、青、緑、黄色など様々な色のご飯粒が茶碗の中に盛られている作品。2020年東京五輪をインスピレーションとして、スポーツを通して、言葉や文化、様々な人々が混じり合うイベントをご飯に込めて炊き上げていた。作品そのものの大きさはそれ程でもないのに関わらず、パッと見た時のインパクトは強烈で、会場にいる人々のリアクションがそれを物語っていた。“同じ釜の飯を食う”という日本独特の文化を通して世界の人々が仲良くなってほしいという思いが込められている。

 

デザイナー:長谷川維雄
タイトル:エクストラヴァージンピーマンエア

子供の頃に毛嫌いされていたピーマン。そのピーマンの中から抽出した空気を詰めたボトル「100%ピーマンの空気」を保証する世界で唯一のエクストラヴァージンピーマンエア。なんともユーモア溢れる作品である。これがいったいなんなのか、理解するまで少し時間がかかってしまうが、独特のセンスといい意味でクスッと笑ってしまう作風。

 

デザイナー:cumulo design
タイトル:PLAY GO

「囲碁の楽しさをカタチにする」をコンセプトに9つの碁盤がデザインされていた。クッションのチェック模様を碁盤に例えてマチ針を刺したもの。砂時計を碁石に置き換えた「TIMES」は相手が置いた砂時計の砂が落ちる前に次の手を打たなければいけないルールで、砂時計の時間も長短の2種類があって、難しい局面で時間が短い時計を使われると焦ってしまうことだろう。他にも地形を自由に変化させ、発想次第で自由自在に碁盤を変化させる事が出来る「BUG」など、囲碁という枠から外れた視点からデザインされたこの作品は、囲碁そのもののルールまでデザインされていた。

 

デザイナー:塩貝沙希
タイトル:I DON’T WANNA WORK!!

誰もが思っている働きたくないという思いをジル・バルビエのアート作品からスーパーオールドヒーローをミックスさせてポップに表現した作品。日本の伝統的な作業着や農業のおばちゃんスタイルをヒントに製作されたもので、どこか懐かしさを持ち合わせているように感じる。胸元に「月曜日が嫌い」という意味の「I HATE MONDAY」のロゴがボンディングされた布を使用してトップスにあしらわれていたり、「超だるい」の意味である「SUPERLAZY」の刺繍などネガティブな要素をポップな色使いで表現するなど、タブーな要素を見事にファッションに昇華させていた。

 

デザイナー:村上亮太
タイトル:僕のオカンのファッション

ロングニットやコートに素足を合わせるコーディネートと、色鮮やかなイルカや花の刺繍などメンズだが、どこか女性らしさを思わせる明るい配色センスがとびきり目をひいた。このデザインは幼い頃に母が趣味で作成してくれた洋服をインスピレーションに、過去の記憶をさかのぼり母と二人三脚でデザインされていた。

 

デザイナー:Rohan CHHABRA
タイトル:狩る者が狩られる

マネキンではなく展示会のような形式でハンガーに吊るされて作品が展示されているので、作品の裏の細部や仕様までじっくりと見ることができる。ポケットや前立ての上下の重なり方、部分的に使用されたくるみボタンファスナーの分量など、アーティストのモノ作りに対する丁寧さやディテールに強いこだわりを感じることができる。また、ゾウやマウンテンゴリラ、サイなどの絶滅危惧種に関する問題提議を目的とし、ハンターとハントされる側という相反する視点を衣服を通して表現している。

 

 

会場には作品展示だけでなく、フードコートもあり、有名シェフが作る食事を楽しむことも出来るる。若くて新しい才能ある作品を見て、そして食事を楽しむのも「TOKYO DESIGNERS WEEK 2014」ならでは。11月3日までの開催なので、ぜひ見に行って楽しんで欲しい。

 

 

 

 

TOKYO DESIGNERS WEEK 2014
会期 10月25日(土)〜11月3日(月・祝)
時間 11:00〜21:00(最終日 20:00まで)
会場 〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町2-3
明治神宮外苑画館前(中央会場) 都内サテライト会場
入場料
当日券 3000円
学割 大学生 2000円
高校生 1500円
中学生 1000円
http://www.tdwa.com

 

 

 

 

 

November 2,2014

デザイナー:長谷川維雄 「エクストラヴァージンピーマンエア」

デザイナー:cumulo design 「PLAY GO」

デザイナー:塩貝沙希 「I DON'T WANNA WORK!!」

デザイナー:村上亮太 「僕のオカンのファッション」

デザイナー:Rohan CHHABRA 「狩る者が狩られる」