QUOTATION

映像ディレクター 安田昂弘インタビュー

interview:toru hachiga

Spangle call Lilli line ”seventeen”

Spangle call Lilli lineの”seventeen”、快速東京の “コピー”など、いま話題のアーティストたちのMVを手掛けているのが若干26歳の若手映像ディレクター、安田昂弘。快速東京の “コピー”のMVはなんとvimeoで220万回再生されるなど、彼のつくりだすグラフィカルでスピード感ある映像は、海外のメディアや映像イベントなどでも注目され、そして高く評価されている。今回は先日リリースされたばかりのSpangle call Lilli lineの”seventeen”の話を中心に彼のクリエイションについての話を聞いた。

 

 

■Spangle call Lilli lineの”seventeen”の映像をやるようになったきっかけは?

去年(2010年)、快速東京というバンドの“コピー”という曲のミュージックビデオを制作しました。その快速東京のVo.のテツマル君からの紹介というのもあったのですが、Spangle call Lilli lineのNew Seasonのリリースにあたって、快速東京“コピー”のMVのような、グラフィックのみの振り切ったMVを作って欲しいという依頼をレーベルの方からいただきました。

■Spangle call Lilli lineの”seventeen”の映像のアイデア、コンセプトについて教えてください。どうしてあのようなグラフィカルで動きのある映像にしたのでしょうか?

初めてseventeenを聴いた時に、だだっ広い無限に続く景色のなかを走り続ける、みたいな、そんな不思議な疾走感を感じました。その最初に抱いたイメージをそのまま、プログレッシブな無限に繰り返す2Dの空間で表現できないかと思いました。具体的な景色がある楽曲というよりも、曲から感じる空間は、体験や想像、イメージのなかに生まれる透明感のようなものを感じたので、おそらく誰もがイメージできる広い景色(草原や海、競技場、地平線など)をそのプログレッシブなパターンで想起させようと思いました。出てくるグラフィックモチーフは、基本的には歌詞に沿っているものなのですが、太陽などの直接的なグラフィックだけでは、空間のイメージを固めすぎてしまうので、よく分からない形や、みんながもっている身体の一部も、イメージの枠の遊びを作る素材として登場させました。

■Spangle call Lilli lineの”seventeen”以外にはどのような活動をしていますか?

平日はデザインの会社に勤めているのですが、映像制作やグラフィックデザイン、VJなどを個人でも受けているという感じです。
最近では、WiennersというバンドのMVの制作、GQ JAPANのiPad版Appの表紙動画の作成、430というBMXのストリートブランドのコラボ企画の映像制作、SONICMANIA,SUMMER SONICでのVJ、カナダのhttp://www.ventilate.ca/主催の日本の先日の震災のチャリーティーポスター企画への作品提供などです。

■グラフィックデザインをやりながら映像をやっていますが違いはあると思いますか? また映像ならではのおもしろさとはなんでしょうか?

基本的に、グラフィックデザインも映像も全く違いは感じていません。ただタイムラインに制御されるだけの動くグラフィックデザインという感覚でやっています。そんなに派手に3Dで動かせる技術があるわけではないのですが、そこが醍醐味のひとつ。陰影や空間、テクスチャーにつじつまや説明がつかないから広がる、グラフィックならでは世界があると思い、2Dでの映像を続けています。動かせるグラフィックデザイナーのような感じを目標にしています。

■海外ではいままでどのようなところで紹介されてきていますか?

映像に関してはvimeoからの広がりが主なのですが、快速東京“コピー”のMVは、TPBという世界最大級の海賊版サイトにトップ画にGoogleのロゴのように勝手に貼られ、vimeoで220万回再生というよく分からない再生回数を記録しました。それが原因で、色々な世界中のwebサイトで紹介、映像祭に招待されました。7月には、毎年サンパウロで行われているメディ多芸術祭[FILE 2011]に招待されました。これからだと、11月にはベルリンの映像祭、ロンドンのonedotzeroで紹介される予定です。

■「onedotzero」、「stash」など海外で紹介されることについてはどう思いますか?

onedotzeroは、予備校生のころからDVDを何度も何度も観まくっていました。自分が映像を始めるきっかけになったイベントという感じでしょうか。大学に入り、1年目の年(2005年?)でonedotzeroのワールドツアーは終わって、日本では観る事が出来なくなってしまったのですが、、、。stashは学生時代、友人と割り勘で毎月DVDを定期購読していました。両方とも非常に思い入れが強い、遠い存在のイベントとメディアです。まさかその数年後に、こういった形で関わる事になるとは思ってもみなかったので、非常に嬉しく思っています。

■今後の活動予定等について教えてください。

いまは一旦落ち着き、会社のデザインの仕事に集中しています。また年末から年明けにかけてVJや映像、グラフィックの活動が動きそうなので、そこに向けてまた動いていければと思っています。

 

 

 

■プロフィール
安田昂弘 Takahiro Yasuda
1985生まれ。名古屋出身。
2010年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、
現在はデザイン会社にデザイナーとして勤務。
グラフィックデザイナー、VJ、映像クリエイターとして個人でも活動をしている。
http://yasudatakahiro.com/
http://yasudatakahiro.com/log/

 

 

リンク

Spangle call lilli line [seventeen]    http://vimeo.com/30836258
快速東京[コピー]  http://vimeo.com/17902560
Wienners[TOKYO concert session]  http://vimeo.com/30753348
430×XLARGE  http://vimeo.com/30468768
VentilateJapan  http://www.ventilatejapan.ca/

 

 

October 27,2011

Spangle call Lilli line ”seventeen”

快速東京“コピー”

快速東京“コピー”

Wienners “TOKYO concert session”

http://www.ventilate.caのためのポスター